次は戦場で会いましょう

かんがえたことを書き記す。

その不安は考えないと消えないもの?

一時期、「自分は恵まれているのだ」と事あるごとに思っていた。社会人になって少し経ったときのことだ。

トラブルらしいトラブルもなく、同期もそこそそ仲良くできて、職場にもトラブルはない。怒られることはあるけど、今自分がいる場所は、良いところなのだ。そうしてわたしは精神を病んだ。いつの間にか立っている場所が崩れ去っていたことに気付いた。

当時の上司さんに、その出来事を長い時間かけて打ち明けた。第一声は「バカ」だった。辛かったねも、頑張ったねもなかった。素直で率直な「バカじゃねーの?」だった。よく覚えている。

 

職場も悪いけど、好母ひおりも悪い。当時はそう言われても、そんなことないと思っていた。自分は「良い」と思っていたのだから、良いと思うことの何が悪いのだろうと。

しかし今考えると、あまりにも当時のわたしは、「自分で考えること」を忘れていた。

自分は恵まれている。どこが?デスクに座ることすら出来ないくらい体調が悪かったのに。何が?定時後にコッソリ呼び出されて曖昧に怒られ、改善の提案もルールだから仕方ないと受け入れられなかったのに。

何故?も、どうして?も、わたしは自分で考えていなかったのである。当時は本気で生きてたけれど、今思えばばかばかしい。本気で生きれば良い訳ではないのだ。考えた上で気楽に本気で生きないと空回って終わるのだ。

 

そして今。気楽に本気で、これからどうするか考えている。むだに焦る必要はないし、むだに他人に口を出すこともない。疲れるだけだから。どの情報をシャットアウトするのかを考えながら、日々を暮らしている。

SNSはすぐに焦ったコメントをしてしまいそうなので、心に余裕のある時だけ見る。テレビは攻撃的なコメントに溢れて判断力が鈍りそうだったので、好きなバラエティ以外は基本観ない。こういう時だからこそ、毎日のお笑い番組を楽しみにして生きている。画面越しの楽しみは、いくらでも笑っていい。何も気にすることはない。

中途半端な、前の見えない不安は、考えると更に見えなくなっていく。真っ暗い闇のもやだけが増幅して、はっきりとしたものは何も残らない。中途半端な恵みを盲目的に信じていた自分と、同じ結末になりそうなように思えた。

人は学ぶ生き物だ。当時の自分は「バカ」だったから、そうならないように考えて動こうと思う。あの時自分をバカと叱咤した上司さんがいてくれて良かった。

 

情報を入れないこと。情報を遮断すること。

これだけ書くと「それこそ考えなしだ」「情報が少ないのに考えることなど出来やしない」と思われるかもしれない。

ならば、こう書こう。余計な情報は入れない。余計な情報を遮断する。これは自分が冷静になって考えるために、必要なことだ。

ニュースは、常に新しい何かを発信しなければならない。それが仕事だからだ。けれど、わたしたちはそうじゃない。わたしたちが情報を仕入れるのは、仕事でもなんでもないし、義務でもない。そして、情報に踊らされてむだを掴んでしまったら、まさに本末転倒だ。

 

ひとつ、考えてみてほしい。今あなたが収集しているそれは、「考える為に必要な情報」なのだろうか。

噂ではないのか?個人の感想なのではないか?その言葉のどこに事実があるのだろうか。

 

そして何より、その情報を受け取ったら、あなたはどうするつもりなのだろう。

一番大事なところは、そこだ。考えることが大事なのではなく、何を考えて動くのかが大事だ。

 

あなたが何かを思うことは簡単に出来るけど、その思った通りに動くことはあなた以外の誰にも出来ない。

そしてその動くきっかけを、「不安」にだけはしてはいけない。「えっ!やばい!」「まずい!やらなきゃ!」という心の声にしてはいけない。不安は衝動的なもので、感情的なもので、かなり極端に言うと、「考えていない」と同じだからだ。情報のお客さんになってはいけない。

その為に。不安を配るチラシを受け取らない為に、情報を遮断する。これは手段のひとつだと思う。

 

今、抱えている不安を消去する為に必要なのは、情報を集めることなのだろうか。わたしはそれを疑いたい。

不安を配っているところから、意図的に離れる。わたしも、きっとあなたも、それはたぶん、しても良い。難しいようなら、息抜きくらい、しても良い。

「息抜きなんて出来ない、情報を集めていないと落ち着かない」という人は、情報の中毒になっている可能性もあるので、気をつけた方が良いかもしれません。足元が崩れる時は、本当に前触れなんてないですよ。これは自戒も込めて。

 

不安を餌にした釣り針に釣られないように。

決められたことを踏まえたうえで、自分自身でどうするか決めて、自分自身で考えるようにしたいものですね。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

不安を考えないように、考えないことを考える。複雑ですね。