次は戦場で会いましょう

かんがえたことを書き記す。

生活の中の「楽」を「買う」

残業で忙しくしていた間に、住む家が決まった。家が決まったと言って良いのかわからないけど、多分、決まったということで良いと思う。日々背景が変わりゆくだけの日常は、今年という短い間にずいぶんと大きく傾いたものだ。大切なひとができるというのは、改めてすごいと実感する。家が決まったので、家に置く物を毎日ひとつずつ決めるようにしている。家電、ダイニングテーブル、ソファ、テレビ台、新生活に向けて決めていくものはたくさんある。全部が全部最高のものを選ぶわけにはいかなかったので、ほどほどに妥協をしつつも、ひとつだけふたりの間で決めていることがあった。というか、わたしが提案した。


それは、「生活家電だけは最高のものを買おう」ということだ。
家電といっても色々ある。エアコン、テレビ、洗濯機、炊飯器、冷蔵庫、掃除機、突き詰めればもっとボロボロ出てくるだろう。なんせ世はIT戦国時代。テクノロジーの発達は目まぐるしく、なんでもかんでも効率化できてしまうのだから。
その時代の流れに、存分に乗っかって全力であやかってしまおうという作戦だ。


理由は本当にシンプルだ。
ただただ楽をしたい。
どちらかが苦しんで家事をするくらいなら、機械に任せたいのである。


わたしも彼氏さんも、じっくりと働く現場にいる。話を聞いてると、彼氏さんは9時に仕事が終わることも少なくないとのことだ。わたしも、忙しい時期は毎日残業で8時過ぎに帰宅する。どっぷりとした夜まで、がらんどうの部屋がわたしと彼氏さんの帰りを寂しく待っている。
仕事だけではない。彼氏さんは転職のために勉強をしたい。わたしも趣味の小説やブログの記事を書きたい。でも、家事はそんなわたしたちを待ってはくれないのだ。ずるいひとである。


そんな隙間すらも惜しい時間に家事をしてくれるのが、今のテクノロジーの素晴らしいところである。
今回の新生活で特にこだわって精査したのは、現代のスーパー生活家電、新三種の神器と呼ばれる、ロボット掃除機、食洗機、全自動洗濯乾燥機の3つ。使用感等はまた書きたいので、何を買ったのかは後で書きます。まず置けるのかを測りに行きたいし。
冷蔵庫と炊飯器も良い物を取り置きしてもらった。お弁当を作りたかったので、それの時短をするためだ。朝に弱いので。


「共働きで忙しいので時間を節約したい」とだけ言えば、よくあるお客さんのニーズだ。なので、この記事ではもうひとつの理由を書こうと思う。


彼氏さんの家に行ったとき、わたしはよく料理をする。これは記事にも書いた。
わたしは体力がある方ではないし、料理に慣れていないので、それだけでかなり疲れてしまう。一回どころかほぼ毎回、食べ終わった食器はそのまま放置してしまっていた。
料理をしたのはわたしなので、わたしが洗うべきだと分かってはいるのだけど、そういうとき、洗うのは必然的に彼氏さんになる。毎回「ごめんね」と言うが、毎回「いいよ、気にしないで」と返してくれる。
もっと言うと、料理中も「何か手伝うことある?」ときいてくれるし、使い終わったお鍋やおたまを、別のメニューをつくってるわたしの横でせっせと洗ってくれる。わたしが料理を並べてる間に、彼氏さんが調理器具をすべて洗い終わってくれている。しかも全然不満げじゃなく、わたしが買ったレミパンを洗いながら、「このフライパン、洗いやすくて良いね」と褒めてくれる。
もうこれだけ書くとほんとに良い人としか言えないのだけど、わたしは何も、その素晴らしさを自慢したくて書いたのではない。


先述したとおり、彼氏さんは次のお仕事のために勉強をしたいという希望がある。実際ふたりで暮らすとなったとき、その勉強の時間を取れるかが一番不安そうだった。
彼氏さんは本当に優しい人だ。小さな良いことを見つけて褒められる人だ。なので、多分、わたしがどんなに「大丈夫」と言っても、彼氏さんは家事初心者のわたしを手伝おうとするだろう。
それは本当に嬉しいことだ。でも、そのせいでやりたいことがやれなくなってしまうのは、わたしが嬉しくなることよりもよっぽど重要なことだ。わたしは彼氏さんに負担をかけたくて一緒に暮らすんじゃなくて、負担を軽くしたくて一緒に暮らすのだ。


わたしはこう言った。
「家電は、良い物を買いましょう。お金はかかるけど、その分楽をして、時間を作りましょう。だから、彼氏さんは勉強に集中してください。わたしも料理とか頑張りますし、毎日分担して節約して、二人で一緒に楽をしましょう」


「二人一緒に楽をする」には、もう機械の力に頼るしかない。最終手段であり、最善手段だ。
色々大変なこともあります。でも、わたしは確かに彼と二人で暮らしたいと思ったのだから、少しでも生活が良くなる方法を選んだのです。
忙しいだけじゃない。忙しい中で、やりたいことをやるために。それが、手間をかけさせて感謝をするんじゃない、本当の意味で笑顔になれる道だと信じてるから。


ここまで読んでいただきありがとうございます。
「付き合い始めました」と報告してから数ヶ月ですが、いよいよ来るところまで来たものですね。